「牡蠣にあたってしまった・・・!?」
牡蠣にあたると、およそ12時間~48時間(半日~2日)程度の潜伏期間を経て、ものすごい吐き気に嘔吐、発熱に激しい下痢と、かなりきつい症状が合わせて突発的に出てきます。
嘔吐(気持ち悪くて吐く)や下痢の症状が酷い間は、「トイレから出られない」といわれるほど大変な状況が見受けられます。
下痢や嘔吐を繰り返すことでかなり体力も奪われ、「だるい・・・。」と感じることもあるでしょう。
もしあなたや、あなたのご家族の方がこのような状況であれば、正しい対処をして早めに回復できるように、この記事を参考にしてくださいね。
ということで今回は、牡蠣の食あたりの対処法について書いていますので、一緒に見ていきましょう!
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牡蠣の食あたりの原因は?
冬場(11月~3月ごろ)の牡蠣の食あたりの主な原因となるのは、『ノロウイルス』です。
鮮度の良い悪いにかぎらず、牡蠣やアサリ、シジミのような二枚貝の体内にはノロウイルスが蓄積されている可能性があります。
牡蠣の中心部まで確実に火を通す(85℃で1分以上加熱)ことで、不活化させることができますが、加熱不十分なものや、特に火を通さない生牡蠣を食すことで感染しやすくなります。
ノロウイルスによる症状の特徴は、38度程度の微熱が出る(稀に高熱)、頭痛、チクチクと刺すような腹痛、吐き気、嘔吐、下痢がみられます。
特に嘔吐と下痢は非常に激しいものとなりやすく、人によっては1日に10回以上繰り返すこともあり、成人でもかなりの体力を消耗します。このため体力の少ないお年寄りや子供は重症化しやすくなるため、特に注意が必要です。
前の日の晩に牡蠣を食べ、翌日にこのような症状が出てきたというような場合であれば、ノロウイルスの感染が疑われます。
それではこのような症状が出てしまった場合、どのように対処すればいいのかということについて見ていきましょう。
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牡蠣の食あたりの対処法は?
ノロウイルスに対する特効薬というものは現在のところありません。
飲み薬や注射で体内にいるノロウイルスをすぐに退治するということはできないのです。このため、病院でも胃腸風邪と同じように治療は対症療法が行われます。対症療法とは自己治癒能力による病状の回復を目指すと共に、患者の症状に合わせた治療を行うことです。
具体的には脱水症状の疑いがあれば点滴をする、酷い吐き気が続くようであれば吐き気止めを投与する、などということです。
ノロウイルスに感染した際の症状は非常につらいものがありますが、健常者であれば通常1日~2日ほどで症状は落ち着いてきます。
しかし症状を悪化させないためには、次のようなことに気をつけてください。
出すものは出す
下痢や嘔吐が酷い場合、非常につらいものですが、これは身体からウイルスを排出するための整理反応といえるものです。なるべく早く体内のウイルスを出してしまうことが早期回復に向かうことになりますので、出るものは出してしまいましょう。
このときに注意してほしいのが、下痢が止まらないからといって、慌てて下痢止めを飲むことです。下痢を止めてしまうことで、ウイルスが体内に長くとどまることになってしまい逆効果となりますので、市販の下痢止めなどは服用せず、出すものは出して、ある程度落ち着くまでは安静にして様子を見てください。
脱水症状に注意
下痢や嘔吐が続く間、特に気をつけないといけないのは脱水症状です。
脱水症状に陥ると、血圧の低下や倦怠感、めまい、頭痛などが引き起こされ、更なる体力の低下を招く、あるいは場合によっては危険な状況を招いてしまうことにもなりかねません。
下痢や発汗によってかなりの水分が身体から排出されますので、スポーツドリンクやお茶などで水分補給をしましょう。たとえ一口ずつでも水分を取っておくことが大切です。このとき、あまり冷えたものは避け、できれば常温か少し温めたものが望ましいです。
二次感染に注意
ノロウイルスの感染力は非常に強力です。
患者への接触感染、くしゃみなどの飛沫感染、空気感染と、あらゆる感染経路で拡散する恐れがあります。
患者を介抱する人は嘔吐物や排出物からの二次感染に注意しなければいけません。嘔吐物を処理する際は、ビニール手袋やマスクを着用し、処理後は手洗いうがいを徹底してください。
また、特に子供さんが患者となってしまった場合、繰り返す嘔吐物による窒息に注意が必要です。嘔吐物入れを近くに用意して、吐く予兆があれば手助けしてあげてください。
ノロウイルスは、食中毒患者が完治した後も1週間~2週間程度、人によっては1ヶ月程度は感染力を保っていますので、お互いにうつさないように、うつらないように気をつけ合う必要があります。
様子を見て病院へ
症状が重いと感じた場合、下痢や嘔吐が少し落ち着いた頃を見はからって病院で診察してもらいましょう。
病院では症状に応じて、点滴や整腸剤などの処方がされます。特に症状が酷く水分を取ることもままならないような状態であれば、早めに点滴を投与したほうが良い場合もありますので、近くの内科や小児科へ行くことをあらかじめ考えておいてください。
また、食あたりと思っていたものが、じつは違う病気だったということの無いように、いつでも病気の安易な自己判断は危険であることも覚えておいてくださいね。
症状が落ち着いてきたら、おかゆなどの消化の良い食べ物からとるようにしていきましょう。
おわりに
ぼくの住んでいる地方でも牡蠣の水揚げがあり、時々食あたりの話が聞こえてきます。
どうやらその年によっても流行しやすい、しにくい、ということもあるように思いますね。
牡蠣がノロウイルスを体内に取り込んでしまうことは、ある意味二枚貝の習性といえるものなので、どうしても感染してしまうリスクがあります。特に生食は加熱したものに比べてさらにそのリスクは高まりますので、今後も十分気をつけてくださいね。
「牡蠣にあたるつらさは、なった者しか分からん」といわれるくらいキツイです。牡蠣で食あたりとなってしまった際は、今回の記事も参考に早めに回復されてくださいね。
それではお大事に。
他にも牡蠣の食あたりの記事があります。
それでは今回はこの辺りで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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