人体に悪影響をもたらす大気汚染の問題として、PM2.5という言葉をよく耳にします。
そのPM2.5が発生する主な原因として、自動車の排気ガスや工場のばい煙(煙突から出ている煙)をよく思い浮かべますが、実はもっと身近にも発生源はあるようです。
また、PM2.5とはそもそも何のことを指しているのでしょうか。どこからやってくるのか。
今回は大気汚染として問題になっているPM2.5について詳しく見ていきましょう!
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PM2.5とはどんな有害物質?
そもそもPM2.5とは何なのか、ここで細かく確認しておきましょう。
PM2.5とは、『微小粒子状物質』のことです。
PMとは、Particulate Matter(粒子状物質)の頭文字をとった言葉です。
大気中に飛散しているたくさんの微粒子の中でも特に小さい、直径2.5μm(マイクロメートル)以下の微粒子のことをPM2.5と呼んでいます。
※μm(マイクロメートル)は1mmの1000分の1の大きさ。
花粉症でよく話題となるスギ花粉が約30~40μmですから、スギ花粉の10分の1以下の大きさですね。
主成分は、炭素成分・硝酸塩・硫酸塩・アンモニウム塩・ケイ素・ナトリウム・アルミニウムなど、様々な物質の混合物です。この中には人体に悪影響をもたらす物質も多く含まれています。
その小ささゆえに、鼻や口から呼吸と共に容易に吸い込みやすく、また、肺の奥深くまで入り込みやすいため、人体に与える悪影響は大きく、大気汚染の問題が深刻になっています。
PM2.5の発生原因は?発生を防ぐことはできないの?
人体に悪影響を与えるPM2.5ですが、主な発生原因は何なのでしょうか。
主な発生原因(発生源)として以下のものが挙げられます。
・工場、火力発電所
・粉塵発生施設
・自動車、船舶、航空機などの排気ガス
・家庭や生活施設
・野焼きなど
これらは人為的発生起源(人が起因するもの)です。
・海洋
・火山活動
・森林火災
・花粉など
これらは自然発生起源です。
また、上記のものは排出時に既に粒子となっている一次粒子といわれ、排出時には気体のものが大気中で化学反応を起こし、粒子となるものを二次粒子といいます。
主には物が燃焼することで発生するすすや煙に多く含まれます。
人為的発生起源のみならず、大気中のガスの化学反応(二次粒子)でも発生するので、発生を完全に防ぐことは非常に困難なことといえるでしょう。
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意外にも身近にあるPM2.5の発生原因
高度経済成長期にはよく問題となる大気汚染や環境汚染ですが、現在はお隣の国、中国の都市部で深刻な問題となっているというニュースをよく見かけます。
また、中国大陸から吹く偏西風の影響で、日本へのPM2.5の飛来が問題視されています。
時期としては、偏西風の強く吹く1月~5月に日本への飛来が多くなり、影響が強まるといいます。
しかし、かつての日本でも高度経済成長期の1960年代~1970年代には、大気汚染や水質汚染が深刻化して、公害対策を強く迫られた時代があったのです。
この時代にPM2.5という言葉はあまり聞かなかったように思いますが、工場から発生するばい煙や自動車の排気ガスの影響を考えるとつまりは同様のことが起こっていたと思われます。
現在の日本では公害問題への対策は進み、以前のような公害問題が取り立たされることは少なくなっています。そしてPM2.5というと『中国からやってくるもの』と思われている部分もあると思います。
はたしてそうでしょうか?
もう一度上記の発生原因の枠内を見ると、日本にも工場や火力発電所はありますし、自動車も走っています。船舶や航空機も動いていますよね。ディーゼル車も規制がされているとはいえまだまだ走っています。火山の噴火活動も国内で起こっています。
つまり、日本国内でも毎日普通にPM2.5は発生しているということです。
ただ、濃度の問題ですよね。日本国内では以前から工場のばい煙発生施設への規制や自動車の排ガス規制、燃料の品質向上等に努めており、PM2.5の年間平均濃度は年々減少の傾向にあるようです。
国内にも発生原因があるということが、同じ偏西風に乗ってやってくる黄砂とは少し事情が違うところではないでしょうか。
家庭内にも発生原因が
また、今回の記事で注目したいことは、家庭内でも発生するということです。
調理で火を使うとき、ガス給湯器の使用、また、ストーブからでも発生する可能性があるようです。
問題はその発生量ということもありますが、PM2.5は実は結構身近にあるもののようですね。
終わりになりますが、もう一つPM2.5が発生するとても身近なものがあるようです。
それは、、、、、、そうです、タバコの煙です!
体に悪いわけですよね・・・。
PM2.5の健康への影響や効果的な対策などについては、別の記事で詳しく書いていますので参考にしてください。
それでは今回はこの辺りで。
読んでいただきありがとうございます。
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