「鏡開きの日を前に、鏡餅にカビが生えてる・・・。」
とお悩みではありませんか?
水分や栄養も豊富な『餅』は、とてもカビが生えやすい食品の一つです。
カビが生えた食べ物は普段ならサッと捨ててしまうことが多いですが、お供え物にした鏡餅に関しては、「鏡開きでお下がりをいただく」という風習があるので、なかなかそうはいきませんよね。
となると、鏡餅に生えたカビを上手く取り除く方法はあるのか、また、カビが生えた鏡餅を食べても大丈夫なのか、という疑問が湧いてくるところです。
ぼくの実家でも、毎年手作りの鏡餅を飾っていますのでこの問題はありますが、その時のカビの発生状況に応じて臨機応変に対応しています。
ということで今回は、鏡餅に生えたカビの取り方と、カビが生えた鏡餅を食べても大丈夫なのかということについて書いていますので、一緒に見ていきましょう!
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鏡餅に生えたカビの取り方は?
それでは毎年ぼくの実家でやっている、鏡餅のカビの取り方をお伝えしていきますね。
・水に一晩漬け置く
・レンジで加熱する
・カビを切り取る
順番に見ていきましょう。
カビを拭き取る
まず、鏡餅の表面に付いたカビを、水で湿らせたキッチンペーパーなどで軽く拭き取ります。
このとき、乾いたペーパーだとカビの胞子が舞いやすくなりますので、注意してください。
あまりゴシゴシこすらなくても、カビの粉をぬぐい取る程度で大丈夫です。
次の水に漬ける工程で、水を汚れにくくするためですね。
水に一晩漬け置く
ボールやバット、鍋などを用意して、鏡餅が漬かる程度に水を張ります。
鏡餅を漬け一晩置くと、カピカピだった鏡餅が少しやわらかく戻ります。
そして次が重要なんですが、水から取り出した鏡餅の表面はヘラや包丁でこすることにより、一見カビがきれいに取り除けたように見えます。
「これで良し!」と、そのまま適度なサイズに切り分けて、ぜんざいやあげ餅にされる方もいますが、ちょっと待ってください。
カビの特性上、表面にカビが生えているのが確認できるということは、かなりの程度でカビの本体(菌糸)が食品の内部深くまで入り込んでいると考えた方が良いです。
カビの生え具合にもよりますが、餅の場合は2cm~3cmほど内部までカビが入り込んでいることがあると言われています。
厚みの少ない切り餅でしたら、もう食べられるところがなくなってしまうレベルですね。ただ、鏡餅の場合は厚みがありますので、カビが侵入していないところまできれいに削り落としたいところ。
でも2cmも3cmも包丁でガリガリやっててもラチがあきませんし、何より危ないですので、次に進みましょう。
レンジで加熱する
皿に少し水で湿らせた鏡餅を乗せ、ラップをします。(レンジ内にカビが飛ばないように)
餅の大きさで変わりますが、およそ20秒~30秒程度加熱するごとに取り出して、指で押せる程度の硬さまで戻します。あまり加熱しすぎるとやわらかすぎて包丁が入りにくくなるので注意してくださいね。
カビを切り取る
ある程度の硬さになったところで、鏡餅のカビが生えていた箇所を思い切って1cm~2cm程度そぎ落としてみます。カビで白く変色したような部分がなければひとまずOKです。
あとはお好みで調理します。
と、ここで2点注意があります。
一つは、本来のことを言うと鏡餅に包丁を入れるのは「縁を切る」といって、縁起が悪いとされます。もちろんきれいな鏡餅でしたら「木槌で叩き割る」といきたいところですが、今回のケースは、鏡餅にカビが生えてしまった場合の緊急処置としてお伝えしていますので、アシカラズでお願いします。
もう一つ、冒頭で書いたように、「ぼくの実家ではカビの発生状況に応じて臨機応変に対応しています。」ということについてなんですが、これはカビが酷いときにはもうほとんど食べるところがなくなってしまうこともありえるということです。
つまり、たとえ一口分だけでも、「鏡餅をいただいた」ということで良しとするときもあります。気持ちだけ、形だけ、というようなときもあるということですね。(^^;)
ぜんざいなどを作るのに鏡餅だけで足りないときは、普通の切り餅を大量投入です。
確かに「え!?もったいない!」というところなんですが、その理由は次でご紹介する「カビ毒の恐ろしさ」によるものです・・・。
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カビが生えた鏡餅は食べても大丈夫なの?
鏡餅のカビが生えたところをしっかり取ってしまうことで、食べるところがかなり少なくなることもあると思いますが、ぼくの家では残ったきれいな部分はせっかくですのでいただいています。(その前になるべくカビを生やさないように気をつけていますが。)
でも、一度カビの生えた鏡餅は食べても大丈夫ですとは言い切れない理由があります。
それは、餅に生えるカビの一種に、「カビ毒」を作り出すものがあるためです。
カビの毒?と聞いてもピンと来ないかもしれませんが、これがなかなか怖いもので、「発がん性物質」であることが明らかにされています。
食べるとすぐに病気になるというようなものではありませんが、このカビ毒を長期間、繰り返し摂取することで、特に肝臓がんや腎臓がんを引き起こす可能性が高くなります。
鏡餅には、この「カビ毒」を生成するカビが生えている可能性があります。
これはなかなかカビの色や見た目で判断がつくものでもありませんので、あらかじめ「もしかしてカビ毒が生成されてるかも・・・」と考えておいた方が良いですね。
カビにはチーズ作りなどに使われるような有益なカビもあるんですが、人体に悪影響を与えるものも少なくありません。
また、青カビは大丈夫とか、火を通せばOKなどと言われることも、実は確かなものではありません。
やはりカビ毒を作るカビを色ではほとんど見分けられないということと、カビ毒(毒素)が熱に非常に強いものが多く、調理しても毒を分解できないことにあります。
以上のことから、カビが生えてしまった鏡餅は食べても大丈夫とは言えないのです。
おわりに
ぼくの話ですが、今までほとんど毎年鏡餅を食べていますが、食あたりやもちろんがんなどの病気にはなっていません。
でも、もしかしたら発がん性物質が付いてるかも・・・という食品をあえては口に入れないようには気をつけています。
そのカビがカビ毒を持つものなのかまでは分かりませんが、一応健康のための自己防衛ですね。
以上、『鏡餅のカビは取るならしっかり取りきる』、『カビにはカビ毒を持ったものも存在する』ということだけは、覚えておいても損はないと思いますよ!
鏡餅にカビが生えてしまったときは、ぜひこの記事を参考にしてくださいね!^^
カビ毒については他の記事でも詳しく解説していますのでぜひご参考に。
それでは今回はこの辺りで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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