「お餅にカビが生えてるけど、少々なら食べても大丈夫だよね?」
とお考えではありませんか?
結論から言うと、残念ながら食べても大丈夫とは言えません。
食べられないわけではないんですが・・・。
昔から餅が大好きなぼくは、正月などということに限らず年中餅を食べています。
食べ方も、磯辺焼きからぜんざいはもちろんのこと、なべやラーメン、うどんなどに入れたり、なんだったらもう焼いた餅を何も付けずに食べているほどです。(笑)
しかし餅は保存中にカビが生えやすいのが難点ですね。
今までのぼくは「カビなんて、こそぎ落としてしまえばOK!」ということで平気で食べていましたが、最近になって色々と調べているうちに、これは結構危険なことであることが分かってきました。
ということで今回は、お餅のカビは食べても大丈夫とは言えない3つの理由について書いていますので、一緒に見ていきましょう!
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お餅のカビが大丈夫とは言えない理由は?
昔から「餅のカビは毒がないから大丈夫」と言われることも多くありました。
実際にぼくも聞いたことがあります。
しかし時代が進むにつれ、多様なカビが産生する毒素や、その毒素が人体に与える影響などが明らかになってきていますので、必ずしもこれが正しいとは言い切れなくなっています。
カビが生えた餅を食べても大丈夫・・・とは言えない理由としては、大きく以下の3つの理由が挙げられます。
・アレルギーや食中毒の恐れ
・カビ毒は分解できない
順番に細かく見ていきましょう。
発がん性物質となるカビ毒の存在
一番重大な理由はこれです。
カビの菌は自然界のいたるところにいます。それこそ室内外を問わず、空気中にも多く漂っています。そしてカビ菌は、気温や湿度、酸素や栄養分などの環境が整った所に発芽して成長します。
餅に生えやすいカビの種類としては、黒カビ、青カビ、コウジカビ、カワキコウジカビ、ケカビなど20種類以上あるともいわれ、さらに黒カビの仲間だけでも150種類以上、青カビの仲間も数百種類以上・・・と果てしないです。
つまり、今あなたの目の前にある餅に付いているカビが、いったい何カビのどの種類のものなのかなど、素人では判断のしようもありません。青っぽいカビ、黒っぽいカビ、赤っぽいカビということぐらいは見た目で分かりますけどね。
問題は、これらのカビの中には、チーズやみそ、しょうゆや日本酒などを作るときに有効活用されている「有益なカビ」もあれば、発がん性を有する毒素を産生する「人体に有害なカビ」もあるということです。
カビの出す毒素はカビ毒(マイコトキシン)と呼ばれ、とくにアフラトキシンやオクラトキシンなどと呼ばれる強い発がん性(肝臓がん、腎臓がんなどを引き起こしやすい)を持ったカビ毒を産生する種類も少なくありません。
発がん性物質の毒ですので、例えばちょっと違いますが食品の「コゲ」のように考えると分かりやすいと思います。
つまり少量食べてしまったからといってすぐに病気になるということはほとんどありませんが、継続的に摂取することでがんを誘発する可能性が高くなるということは明らかにされています。
まず、カビが生えた餅を食べても大丈夫と言えない一番の理由が、このカビ毒の存在です。
ちなみに「青カビは大丈夫」、「赤カビはやばい」などと言われることもありますが、「同属種類」のなかで無害なもの、あるいは強いカビ毒を有するものと様々ありますので、カビの「色」で判断できるものでもありませんので注意してくださいね。
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アレルギーや食中毒の恐れ
人によってはカビの胞子がアレルゲンとなり、アレルギー性鼻炎や皮膚炎を引き起こす恐れがあります。
また、カビを食べてすぐに食中毒の症状が出たというのはあまり聞くことは少ないですが、免疫力が落ちているときなどに摂取するのはやはり良くありませんね。
それにカビが生えやすい気温や湿度の高い時期というのは、他の食中毒菌も増殖しやすい時期でもありますので、そういう意味ではやはり食中毒の危険も考えなければいけませんね。
カビが生えた餅を食べても大丈夫と言えない2つ目の理由が、アレルギーや食中毒の恐れです。
カビ毒は分解できない
最後の理由ですが、カビ毒は非常に熱に強いものが多いということです。
「餅を煮るから大丈夫」、「焼けば菌はなくなるからOK」などもよく言われますが、(実際ぼくもそう思っていましたが)この考えも危険です。
カビの菌自体は熱によって滅菌されても、生成されたカビ毒の毒素は残ります。
それこそ煮ようが焼こうが、油で揚げようが、この毒素はほとんど分解されません。非常に熱に強いのです。
つまり、一番気になるカビ毒だけを残したまま、食べてしまうことになるんですね。
「カビの生えたところを全てこそぎ落としてもダメ?」
これもよくやりますよね。しかし本来肉眼で見えないほどのカビ菌が、目で見て確認できている時点で、「ものすごい増殖している状態」ということも知っておかねばいけません。
また、カビは植物が地面に根を張るような形で食品を侵食しています。
つまり、表面に見えているカビはあくまで氷山の一角と言いますか、木の葉のようなものです。木の幹や根はすでに食品の内部深く(数cm程度)まで広がっていると考えるべきです。
小さな餅でしたらもう食べられるところはありませんよね。(泣)
また、カビが付いていないように見えるところも、実はまだ目に見えるほどカビが増殖していないだけで、すでにカビ菌には包まれていると考えてもおかしくはありません。
カビが生えた餅を食べても大丈夫と言えない3つ目の理由が、カビ毒を分解したり除去することが難しいということです。
おわりに
以上がお餅のカビは食べても大丈夫とは言えない3つの理由です。
本当に餅フェチのぼくとしては心苦しいのですが、ここまで知った上ではさすがにカビの生えた餅(他の食品も)を口に入れようとはなかなか思えなくなりました。
とはいえ、餅は油断するとすぐにカビが生えてしまいますからね・・・。
これはもう、カビをできるだけ生やさないように、なるべく早く食べてしまう、保存方法を工夫するといったことで対処していくしかないですね。
あなたも餅にカビが生えてしまったときは、今回の記事を参考にしてくださいね!^^
こちらの記事もご参考に。
それでは今回はこの辺りで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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