「最近正月にしめ縄を付けた車を見かけなくなったな・・・。」
と感じませんか?
ぼくが子供の頃(二十数年前)は正月になると、カクカクしたセダン(今でいう旧車)のフロントにしめ縄を付けて走っているのをよく見かけたものですが、最近は本当に見ることが少なくなりました。
とはいえ、まったく見ないわけでもなく、毎年正月の間に何台かは見かけるんですが、その数は昔とは全然比べ物にならないほど少なくなりましたね。
でも時々そんなしめ縄をした車を見かけると、「ああ、正月だね~」となんとなくほっこりした気分にさせてくれるんですよね。
ところでこの車にしめ縄(しめ飾り)を付けることには、もともとどのような意味があるのでしょうか。
また、昔より見なくなったことには何か理由があるのでしょうか。もしも取り付けるとしたら、付け方はどうやるの?など、今回は車のしめ縄について気になったことを書いていますので一緒に見ていきましょう!
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車にしめ縄を付ける意味は?
結論から言いますと、車に付けるしめ縄の主な意味は『交通安全』ですね。
人によっては、『お守り』、『めでたい新年を祝う』、『お正月らしさの演出』、『お正月気分を楽しむ』というような感覚で付けていたというかたもいるかもしれませんね。
でもなぜしめ縄が『交通安全』になるのでしょうか。
本来のしめ縄の意味
しめ縄には、『神様の宿る神聖な場所と、俗世(この世・下界)とを隔てる結界を成す』という役目があります。
神社の周囲や入り口などで目にすることができますよね。
ほかにも神様が宿っているとされる巨木や巨岩などに、しめ縄が張られていることもあります。
そしてこのしめ縄には、つまりは俗世からの邪悪なものや災いが、神聖な結界の中に入らないようにするために張るという意味でも使われます。
お正月に自宅の玄関にしめ縄をするのも、年神様(としがみさま:元旦に家々に新年の幸福をもたらすために高い山から降りてくると伝えられている神様)を迎えるのにふさわしい場所とするため、また、不幸や災いから家内を守るためという意味が込められています。
そこには昔から人々の家内安全、無病息災といった願いがしっかりと込められていたんですね。
車の安全祈願
この古くからの考えが車社会の発展と共に、無事故や交通安全への願いとして、車にもしめ縄を付けるようになっていったんですね。
ちなみに、海で船舶にしめ縄を付けるという風習はもっと以前からあり、これに見習って車社会にも広まったという説もあります。
いずれにしても、車内にいる人が事故や危険から身を守られるようにという願いがあるのです。
そういう意味では『お守り』としてや、『新年に気持ちを新たに安全運転を心がけよう』という気持ちで付けていたとしてもおかしくはないですよね。
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最近見かけなくなったのは何か理由があるの?
それにしても、最近正月にしめ縄を付けた車を見ることがずいぶんと少なくなりました。
これには何か原因といいますか、理由などはあるのでしょうか。
明確な理由は不明
インターネット情報や各種メディアの情報を調査、その他以前に付けていたことがあるという知人にも、付けなくなった理由を聞いてみましたが、明確な理由は不明でした。
知人の話では、「そういえば付けなくなったな、何でだろう?なんとなく、付けてる車が減ったから?」というような理由でした。
どうやら周りの流れにあわせてフェードアウト(だんだん消えていく)していったというパターンですね。
考えられる理由は?
そのなかでもいくつかの有力な情報がありましたので、こちらでまとめてみたいと思います。
車がそれほど特別なものではなくなった
昔は一家に一台!という風な価値のある対象だった車が、現在ではひとり一台、あるいはそれ以上というような、それほど希少なものという扱いではなくなってきたから。
マイカーに対する「ありがたみ」や「想い」が薄れているということでしょうか。
車の形状の変化
昔の車はゴツゴツとしていて、バンパーやグリル(車のフロントにある格子や網状のパネル)も大きくて、しめ縄を取り付けるのに適した部分はあったように思います。
現行の車はこの辺りもスマートになってきていますので、取り付けるところが無くて・・・ということもあるかもしれませんね。
その他、風圧や揺れによって車体に傷がつくことを心配したり、取り付ける手間がかかるといったところでしょうか。
じつは車内に取り付けている
じつは車体のフロントに付けるのはやめたが、車内のダッシュボードの上などに吸盤式のコンパクトなしめ縄を付けているという人も結構いるようですよ!
なるほど、これなら外から一見しては分かりませんね。
交通安全、お守りにという意味を考えたら、これは良い考えだとおもいますよ。
ただし、運転の妨げや視野が狭くなってしまう箇所への取りつけは避けてくださいね。
その他、景気、時代の流れ、高齢化
ほかにも、景気が悪くなったから、ゆとりが少なくなった、働き方が多様化して正月がお休みとは限らない、高齢化によりしめ縄を作る人が少なくなった、風習の流行りすたりの一つとして廃ってしまった、などなど、様々な見解がなされています。
たしかに。
しめ縄を作る人は、ぼくの住む田舎でもやはり高齢化でかなり少なくなりました。
作らないので、わざわざお金を出してまでは飾らない、で、気がつけば周りも飾っていないしな・・・もう飾らなくてもいいか・・・というような流れがあったのかもしれませんね。
そんなぼくも結構正月は仕事してるんですよね・・・。(ほら、ナントカ暇なしっていいますやん・・・。)
いや、今度の正月こそは、ゆとりたっぷりを表現したでっかいしめ縄をつけたい!(趣旨が違う!?)
しめ縄の付け方は?
画像で付け方を説明できるといいのですが、あいにく写真がありませんので。
といっても、数日間付けるだけですので、風で飛ばされないように、わらの部分と車体をナイロンひもやビニールの結束バンドでしっかり固定すれば大丈夫でしょう。
針金やワイヤーは車体に傷がつく恐れがあるのでおすすめできません。
また、シンプルな飾りでないと、走っているうちに飛ばされかねませんから、これも注意ですね。走っていたらいつの間にかどこかへ飛んでいってしまったとあっては、良くないですね。
取り付ける際は参考にしてください。
おわりに
今回は正月に車に付けるしめ縄について見てきましたが、時代とともに日本の風習にも流行りすたりがあって、形を変えながらも残るもの、無くなるもの、ハロウィンのように新たに生まれるものと、いろいろありますよね。「車にしめ縄を飾る」というのもその中の一つなのかもしれません。
そういうぼくも、車を運転するようになったころからほとんど付けた覚えは無いですね。でも、交通安全を願って何らかの形では残っていってほしい風習であると思っています。
今付けていても別におかしいものではないですし、消防の出初式などでも見られることがあります。一般的には本当に減りましたが・・・。
はっ!そうか!!なにかもっと現代風にアレンジしたかっこいい「THE SHIMENAWA」的なものを作れば・・・!?(趣旨を理解していない!?)
なにはともあれ、新年早々交通事故など起こさないよう、ドライバーとしてお互い安全運転で走りましょうね!!^^
飾り終えたしめ縄の処分は?こちらの記事でご紹介しています。
それでは今回はこの辺りで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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