ジメジメムシムシと・・・。梅雨時は気分が滅入りますよね。梅雨が明けてからはうだるような暑さとの戦いですしね。
しかしそんな高温多湿が大好きなのが食中毒を起こす細菌達。腸管出血性大腸菌O157もその一つです。
O157は春から秋にかけて発生しやすくなりますが、7月~9月の暑い時期には特に多発しますので要注意です。
『夏場は食中毒に注意!』とよく言われますが、重症化して死に至るケースも多く報告されているこの危険なO157に感染することは特に避けたいものです。
今回はO157の症状や潜伏期間、感染経路、感染を予防するには何に気をつければ良いのかなどについて書いていますので、O157についての知識を深めて家庭内でもしっかり予防対策をしましょう!
それでは一緒に見て行きましょう!!
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腸管出血性大腸菌O157とは?
大腸菌は人や動物の腸内に非常に多く常在している細菌で、ほとんどは無害なものですが、その中のごく一部の大腸菌が病原性を持っています。
これらのうち出血を伴う腸炎等を起こすものを腸管出血性大腸菌といい、『O157』『O111』『O26』などはその一種です。その他にも下痢毒を生成する毒素原性大腸菌や腸管侵入性大腸菌などがあります。
腸管出血性大腸菌の特徴は?
それではO157などの腸管出血性大腸菌の特徴を一つずつ見て行きましょう。
感染力が強い
およそ100個程度の菌でも感染するといわれ、食べ物や人の手を介して広く感染が拡がることがあります。また、患者の便中にはおよそ1g当たり100万個以上ものO157が検出されるといいます。
潜伏期間が長い
潜伏期間は多くの場合感染してから3~8日後に発症します。
感染すると腸の中で菌が増殖し、その際に強い毒性のある『ベロ毒素』を作ります。このベロ毒素が腸の粘膜や細胞を破壊し出血性下痢や腎不全の原因となります。
主な症状
・発熱
・水様性の下痢が続く
・激しい新鮮血を伴う血便 など
激しい腹痛が起こり水様性の下痢を繰り返します。次第に鮮血が混じる血便が出るようになります。
抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は重症化するリスクが高く、溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの重篤な合併症を起こし、最悪の場合死に至るケースがあります。
感染経路
菌が付いた食べ物や飲み物を摂取することで体内に入ります。特に生の肉やレバーに腸管出血性大腸菌が付着していたため感染したという報告が多くなっています。また、患者や保菌者の便中の菌が人の手を介して二次感染するケースもあります。
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感染を予防するには?
それでは目に見えないO157に感染しないためにはどのような予防をすれば良いのでしょうか。
①しっかり加熱する
食材を調理する際には中まで火が通るようにしっかりと加熱しましょう。特に食肉は中心部が未加熱のため菌が残ってしまうということがあります。中心部を75℃以上で1分以上加熱することでO157は死滅させることができるので、確実に加熱しましょう。
②しっかり手洗いする
手洗いをしっかりとしましょう。手に菌を付けたまま食材や調理器具を触ることで感染を拡げることになってしまいます。
トイレの後、生肉を触った後、調理や食事の前、動物を触った後、帰宅時などしっかり手を洗いましょう。
特に流行時にはどこで菌を付着させてしまうか分かりません。また、発症している患者以外にも発症せずにO157を保菌している、健康保菌者もいますので、トイレの後の手洗いが重要です。
③調理器具を使い分ける
食肉などから別の食材へと菌が移らないように、包丁やまな板、ボールなどの調理器具は肉用、魚用、野菜用、調理済み食品用などと使い分けることが望ましいです。
調理器具は使用後は洗剤でよく洗い、熱湯などで十分に消毒しましょう。
④食材の保管は適切に
要冷蔵のものは常温放置せず、すぐに冷蔵庫で低温保存しましょう。その際に生肉が他の食材と接触することは必ず避けましょう。(二次感染の防止)
O157は75℃以上の高温には弱いですが、低温には強いので冷蔵庫内でも存続しています。
⑤生肉は食べないようにする
肉を調理せずに生で食べる事は避けましょう。また、肉を調理する際に生肉を掴む箸と食べる箸は同じものを使用せずにそれぞれ分けて用意しましょう。
⑥井戸水に注意
未消毒の井戸水などが菌に汚染されていて、その水を飲むことで感染するケースがありますので要注意です。
おわりに
今回はO157などの腸管出血性大腸菌について書いてきましたが、時に大規模な集団感染を起こすその強い感染力は脅威ですね。食中毒菌の中でも感染力、毒性、症状の重さがかなり強いものですので、できる限りの予防をしておきたいものです。
夏のバーベキューを楽しむ際も、肉はしっかり焼きましょう!!でも油断は禁物!!実はあっちの井戸で冷やしていたスイカが原因で!?(;´Д`)あわわわわ・・・。
なんてこともあるかもしれません。
暑い夏、夏バテ、食中毒には注意しましょうね!
それでは今回はこの辺りで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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