花粉症の中でも一番患者数の多いスギ花粉ですが、そのスギ花粉による花粉症に効果がある治療法として、舌下免疫療法というものが話題になっています。
スギ花粉症の舌下免疫治療とはどういうものなのでしょうか。
今回は花粉症の新しい治療法!?舌下免疫療法とは!?
ということについて見ていきましょう。
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舌下免疫療法とは?これまでの免疫療法との違いは?
免疫療法とは減感作療法とも言われ、病気の原因となる物質を徐々に増やしながら体内に入れて体質を変えて治していく治療法です。スギ花粉症に関してはこれまでの主流は注射によってスギ花粉の入った薬液を注入していく免疫療法でした。
毎回注射による痛みが無く自宅でできると言うことから、舌下免疫療法が新しい免疫療法として期待されています。
大事なことなので先に書きますが、免疫療法は必ずしも完治、根治、症状が軽減される事を保証されるものではありません。
という事と、非常に長い期間継続して行う必要がある事、やったからと言って必ず症状が改善されるとは限らないと言うことです。
それでも完全に花粉症を治すという究極の治療法が無い中で、根治する可能性を少しでも持てる治療法と言えます。
具体的にどんな治療をするの?
舌下免疫療法の具体的な施術は、舌の下にシダトレンという名前のスギ花粉を含む液を滴下してそのまま2分間そっとおいてから飲み込む。これを毎日、初めの2週間で徐々に量を増やしながら、3週目からは同じ量の薬を使用していきます。
始めの滴下は病院で行い、その後は自宅で毎日行うことになります。処方のために2週間~1ヶ月毎には通院することになるようです。ちなみに薬は甘いような酸っぱいような味らしいです。
スギ花粉が飛散し始める3ヶ月以上前から治療を開始するのが効果的。
遅くても11月頃には開始した方が良いらしいです。スギ花粉のシーズンが始まってしまうと、花粉の飛散が終息する夏頃まで治療の開始を待つことにもなるようです。
治療の期間は?
治療期間は舌下免疫療法の治療を開始してから、毎日継続して最低2年以上行います。その後の診断により3年4年と継続する場合もあるようです。
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副作用は?子供も治療を受けられる?
副作用(副反応)としてはアレルゲンであるスギ花粉を摂取するため、極稀にアナフィラキシーショックという強いアレルギー反応を起こす可能性はありますが、可能性としてとても低いことと、軽微な副作用がある時点でも治療の継続を中止するような措置がとられるため治療自体は安全に行えるようです。
子供は現時点では12歳以上を治療の対象としているため、それ以下の年齢の子供は健康保険の対象外となっているようです。(あくまで2015年現在の情報ですので、今後変わる可能性がありますので医療機関で確認してください。)
治療は当然にスギ花粉症であることが前提ですので、採血などの検査によりスギ花粉症であることが証明された後、治療の適用となりますが、以下の方については治療の適用外となります。
・妊娠されている方、近いうちに妊娠する可能性がある方
・喘息・気管支炎の症状がある方
・口腔内にアレルギーや炎症などがある方
・心臓病を患われている方
・ステロイドや抗がん剤、ベータブロッカーなど、特定の薬を使用中の方
このような状況の場合ですと治療の対象外となるようですので、必ず医療機関で確認してください。
花粉症自体が根治する可能性はあるの?
再度書きますが、免疫療法自体は根治を保証するものではないということと、数年の治療期間を経たとしても、どのような人にどこまで効くのか、どれくらい効くか、または効かないか、これは治療をしてみて始めて分かるものなので、やってみないと分からないということですね。
例はあるようです。治療を行った10%~20%の人が根治、症状が軽くなりとても良かったという人が20%~30%、効果があったと思うと言う人が20%~30%で、全体の70%~80%程度の人には効果があるようです。
治療により必ずしも根治するわけではありませんが、症状が軽減されたり、それにより併用する薬の量を減らすことができたりという狙いもあるようです。
しかしながら1~2割の人には効き目が感じられない事があるということと、効果の出ない人を治療の前に特定することもできないということは知っておかねばなりませんね。
おわりに
今回はスギ花粉の舌下免疫療法について書いてきましたがいかがでしたでしょうか。
本当にスギ花粉による花粉症の症状が酷い人は根治とまではいかなくとも、症状の軽減につながれば良いですね。
ぜひ今後の花粉症対策の知識に入れておいてくださいね。
舌下免疫療法を受診できる病院の一覧はこちらのサイトで紹介されています。

それでは今日はこの辺りで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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