前回の高山病の症状につきましては、僕自身がリアルで発症したということもあり、熱い語りが長くなってしまったので、今回は高山病の予防と対策についてと、高山病に効く薬について書いていこうと思います。
スポンサーリンク
高山病を予防することはできるの?
まず、高山病を予防するに当たって知っておきたいことがいくつかあります。
自分が高山病になりやすい人なのか、なりにくい人なのかという事ですが、なんとこれが、おおむね生まれつきであるということと、なかなか経験やトレーニングにより克服できるものでもないということです。
その日の天候や気圧、自身の健康状態、登山のペースなどの様々な要因が相まって発症することも考えるとつまりは、
行ってみないとわからない!!!Σ(・口・)
ということです。
ちなみに、そもそも血中ヘモグロビンの量で酸素摂取能力に個人差があり、高山病になりやすい人、なりにくい人というのは、ある程度分かれるところのようです。
普段貧血気味の人は気をつけたほうがいいともいえますね。
さて、本題の高山病の予防についてですが、ほとんどの方にいえることは、ゆったりとした登山計画をとることです。
高度を一気に上げず、できるだけゆっくりと、しっかりと休憩も取りながら少しずつ高度を上げていくことがコツです。
また、呼吸も大きくゆっくりと吸って、ろうそくの火を消すような口で、ふ~~~とゆっくり吐き、酸素を取り入れることを意識して登っていくと良いでしょう。
自分にとってしんどくないペースというものがあると思います。
これをいかに守って登山するかで大分違ってきます。
ということは、ツアーなどで団体で登山するときや、子供が大人のペースに合わせて登山するときなどは、自分のペースが乱れて高山病が発症する可能性が上がるということです。
とはいえ、団体行動のプレッシャーや、予定時間がシビアに決まっているというような状況もありますよね。
でもそこは自分の状況をしっかり把握して、できるだけ無理をしないことが大事です。
高山病への対策は?あると助かる薬はどれ?
高山病の対策として、上記の予防法と共に、物理的に酸素缶を携行したり薬を持参するという手段があります。
酸素缶は比較的手に入れやすいとは思いますが、薬につきましてはお医者さんで処方してもらわないといけませんし、保険が効かないものもあるようです。
以下に高山病に効く薬の例を挙げておきますが、必ず服用には医師の診断を受けてください。
①アセタゾラミド 商品名Dia mox (ダイアモックス)
山酔いの症状によく効く一番使いやすい薬として知られています。
高所へ行く前に予防として服用したり、山酔いの症状が発症した際に服用することで、症状を改善させることが期待できます。
この薬の作用で血液を酸性化させ、呼吸が増加することで高地に順応することができます。
②Dexamethasone (デキサメタゾン)
副腎皮質ホルモン剤で、山酔いと高地脳浮腫の症状を抑える効果がありますが、高地に順応させる効果はないため、薬の効果が切れると同時に、急激に高山病の症状が現れることがあり危険です。
高地へ向かう際にはまずダイアモックスを服用して山酔いの高山病症状を予防し、さらに激しい高山病の症状が出た場合にデキサメタゾンを服用すると良いといわれます。
③Nifedipine (ニフェジピン)
高地肺水腫を起こしやすい人は、予防と症状緩和のために持つと良いといわれます。
スポンサーリンク
高山病には正しい知識で正しい対応を!
ここまで書いてきたとおり、高山病は重症化してしまうとかなり危険な状態に陥ってしまう可能性があるものです。
しかし、高山病に対する正しい見解さえ持っていれば、症状の進行度がゆっくりであることからも十分に対応できそうです。
高山病は薬や酸素缶を携帯して高山に挑んだとしても、完全に防げるともいえませんので、以下の項目を忠実に守ることが大切です。
①高山病の症状を知り、自分や家族の身体状況を常に把握しておくこと。
②自分や家族に高山病の症状が現れたら、それ以上高い地点へは上がらないこと。
③安静にして休養しても症状が改善しない場合には速やかに高度を下げること。(下山すること)
この三点は高山病対応の鉄則です!
おわりに
僕の実体験から申しますと、高山病はとても休んで治るものではありませんでした。
むしろ高度をしっかりと下げるまで、どんどんと悪化し続け、酷く衰弱していく感じです。
一度発症するとその場ではもう回復する気配がなかったです。
こうなると、天候などでどうしようもない以外は鉄則に従い、速やかに高度をさげる判断が必要です。
間違っても普段の偏頭痛のように「そのうち治まるか」などと安易に考えてはいけません。
特に子供達は自ら下山の判断などなかなか下せないと思いますので、しっかりと状況を判断してあげたいものです。
僕も当時、子供ながらに悪化する病状に対してどうすることもできず、頭もぼーとして考える余力もなく、頂上までもうすこしか、嗚呼行けるかな・・・。
などと考えていたと思います。多分、さあ出発だ!と言われたら行ってしまったかもしれません。これは非常に危険ですよね。
当時、適切な判断をしてくれた大人たちに感謝です。
大変なことも起こりえますが、それでもまた登りたくなる、富士山は本当に魅力がある山ですね。
あなたも高山病には十分注意してくださいね。
僕が実際に高山病になった話はこちらです。

それでは今回はこの辺りで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
スポンサーリンク
コメント