近年山登りがブームとなっていますが、ある程度の高山になってくると心配になるのが高山病です。
安全に山登りを楽しむために、また、現地でいざ高山病が発症した際にも慌てずに適切な処置が取れるように、今回は高山病の症状について書いていこうと思います。
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高山病とは?何が原因で発症するの?
高山病とは地上より気圧の低くなる高山や高地において、身体が低酸素状態に置かれたときに発生する症候群です。
つまり空気が地上よりも薄い高山や高地に登った際に、体が酸欠状態になり発症します。
概ね2400M以上の高所で発生する確率が上がってきますが、1200M~1800M位からでも発症する可能性はあるようです。
富士山の五合目で約2300M、八合目で約3400Mとなりますので、富士登山では十分に高山病になる可能性がありますね。
ちなみに富士山の頂上は約3776Mです。
はい、富士登山では高山病が発症する可能性があります!
というより何を隠そう僕自身が富士登山で酷い高山病になりました!(T∇T)
まあ、ずいぶん昔の小学生の頃の話なんですが、経験があるゆえに今回はよりリアルにお伝えできると思います。
また、お子様連れでの登山などに潜む思わぬ危険性もありますので、一緒に見ていきましょう!
高山病になるとどんな症状がでるの?
①急性高山病(山酔い)
高山病が発症すると、頭痛、吐き気、めまい、食欲不振、倦怠感、酷い二日酔いのような症状が現れてきます。
さらに酷くなると嘔吐、虚脱感、睡眠障害が発生してきます。
これは山酔いともいわれる高山病の症状です。
②高地脳浮腫
高地脳浮腫は山酔いが重症化したものです。
山酔いの症状が激しくなり、さらなる倦怠感、運動能力の低下が出てきます。
このあたりでもう症状の改善が見られなければ、下山あるいは高度を下げる対応が必要でしょう。
③高地肺水腫
高地肺水腫は単独または高地脳浮腫と併発します。
息切れの症状が酷くなり、安静にしても息切れが収まらないなど呼吸困難に陥ります。
もはや倦怠感というより、ぐったりとしてしまうでしょう。
かなり危険な状態にもなってくるので、下山、高度を下げる対応が絶対に必要です!
高山病を侮ってはいけません。重症化すると死に至る可能性があります!
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実際の高山病ってこんな症状でした!
ここで僕の当時の状況をお話させていただきますが、当時小学校4年生だった僕は、父母と自分を含めた男ばかりの三人兄弟で富士登山を目指しました。
季節は真夏ではなく、夏シーズンの初め頃でしたでしょうか、まだまだ寒い気候の時期でした。
バスで五合目まで行き、そこから登山を開始する流れで、意気揚々と登り始めたのですが、途中から頭痛と吐き気に襲われ、だんだんと歩くのがつらくなり、八合目の小屋に着いたときには完全な上記の山酔いの症状が出ていましたね。
そこで仮眠をとって頂上を目指す段取りだったと思うのですが、これがもう・・・ね・・・、(T-T )
上に山酔いの症状を書きましたが、言葉では言いあらわせられん!ほどですよ。
まず頭痛がガンガンというより、もうそのガンッ!
というところでずっととまったような凄まじい痛みと、猛烈な吐き気というか嘔吐を繰り返し、目が回り立っていられない状態にも関わらず、寒さでお腹も下していましたし、安静にしていても頭痛は治まらず繰り返し襲ってくる嘔吐にかなり衰弱してきます。
大部屋にて他の登山者と仮眠を取る時間だったのですが、まず眠れる状態ではなかったです。
衰弱と寒さで毛布を何重に被っても体がガタガタと震え、鼓動と共にズキン!ズキン!と突き刺すような頭痛。しばらくしてまた嘔吐。
おにぎりが出されましたがとても食べれないし、食べても戻します。
天候も悪くものすごい低温の日でしたね。
僕と同様の症状が出ている方も多かったように思います。
今思うと、完全に山酔いの症状、あるいはもっと重症化していたかもしれませんね。
その後、やむなく一家で下山しました。悔しいですがここまで悪化したら正しい判断です。命を落とすわけにはいけませんからね。
高度を下げることで、これがみるみる驚くほどに回復していきます。
その翌年、もう少し暖かい時季に再度登山して、登頂に成功しましたよ!その日は天気も良く、きれいな雲海が見れました。
長くなりましたが、これが僕自身が経験したリアルな高山病の症状です。
あと、怖いのは、子供連れでの登山では、子供が大人のペースに合わせてオーバーペースになっている場合があります。
そして子供だけに高山病が発症した場合ですが、こういった危険な身体の状況を、子供が上手く説明できるとは思えません。
酷い二日酔いに似た症状と言われても子供にはなんのこっちゃですよね。
頭痛を訴え、顔面蒼白で嘔吐を繰り返し、寝付けず、ご飯も食べられない。
こんな状態を見たら、大人が正しい判断をしなければなりません。
子供の方から大人たちに、「心外だが私の高山病の症状が悪化しているようだ。すぐに下山の判断をば!」
とはなかなか言えませんよね。(笑)
大人が正しい高山病の知識を持ち、子供達の状況を把握し、きちんと安全を確保し、いざというときの正しい決断をすることが楽しい家族での登山につながります。
その日はやむなく下山したとしても、またチャレンジすることはできますし、経験にもなります。
おわりに
二度目のチャレンジで僕たちが見た雲海は絶景でした。
子供ながらに凄く感動して、今でも鮮明に覚えています。
だから二度目の富士登山ではほとんど苦労したことは覚えてません。
自分の子供達にも本当に見せたい景色ですね。
そのためにもまずは正しい知識を身につけたいものです。
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それでは今回はこの辺りで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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