リモコンや懐中電灯、子供のおもちゃなど、久しぶりに電池交換しようとした際に、乾電池から液体、または青白い粉状のものが漏れ出ていた!という経験はありませんか?
たまにしか使わない機器なんかでは、結構あり得るんですよね。
この液体は乾電池の中にある電解液(※発電及び発電した電気を伝えるために必要なもの)です。
青白い粉状になったものは、漏れ出てからさらに時間が経っているものです。
特にアルカリ乾電池に入っている水酸化カリウムという電解液は強アルカリ性で、誤って目に入ってしまうと失明の危険性があるなど、人体に非常に有害なものでもありますので、取り扱いには要注意です。
ところでこの電解液が乾電池から漏れ出てくる原因とは一体何なのでしょうか。
不良品なの?使い方に問題があった?と気になるところですが、いずれにしてもそれほど危険な液体であれば、漏らさないに越したことはありません。
というわけで、今回は乾電池の液漏れの原因について、また、液漏れを防止する方法も併せて書いていますので一緒に見ていきましょう!
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乾電池の液漏れの原因とは?
エボルタ乾電池、オキシライド乾電池、マンガン乾電池、アルカリ乾電池などなど…乾電池の種類はたくさんありますが、今回は身の回りの家電によく使用されていて、生活に馴染み深いマンガン乾電池とアルカリ乾電池を中心に見て行きたいと思います。
新品未使用品の場合
未使用品でも液漏れの可能性があります。
使用品に比べると当然頻度としては少なくなりますが、以下の事柄が原因となり、未使用の乾電池から液漏れを起こすこともありえます。
・落下や外圧などによる変形
・高温多湿など悪条件での保存
・錆び付き、ショート など
乾電池には使用推奨期限というものがあります。購入した乾電池のパッケージを注意深く見てみると、『使用推奨期限20××年××月』などと記載されているものがあります。
「乾電池の性能を十分に発揮するためには、この期間中に使用を開始してくださいね。」というものなんですが、これを過ぎたからといって使えないわけではありません。
しかしその期間を超えてまた数年も経ったようなものですと、やはり長期保管による液漏れの可能性は高くなってしまいます。
湿度や温度の高くならない所で保管し、古くなる前に早めに使用するようにしましょう。
使用中・使用後の場合
それでは液漏れの可能性が高くなる、使用した乾電池について見ていきましょう。
と、その前に乾電池が液漏れするメカニズムについて先にご説明します。
乾電池は、電池内部の化学反応によって電気を起こしています。その際にガスが発生しますが、通常は乾電池内部に留まり、漏れ出てくることはありません。
しかし、これから述べる原因によってガスが過剰に発生してしまうと、乾電池は破裂防止のために容器が開き、圧力を逃がす仕組みになっています。その際に、ガスと共に電解液も漏れ出てしまうんですね。この状態が乾電池の液漏れです。
つまり、乾電池の中に危険なほどの量のガスがたまると、あらかじめガス抜き(液漏れ)する構造になっているということです。
そのガスを過剰に発生させ、液漏れを起こす主な原因となるのは以下の通りです。
・逆挿入
・長期間の通電
・新旧電池の混合使用
・腐食、経年劣化
順番に見ていきましょう。
過放電
機器のスイッチを入れたまま放置、あるいは乾電池の容量を使い切っているのに、そのまま入れっぱなしという状態で起こる可能性があります。
乾電池は機器を動かせないほどの低電圧になっても、そのまま入れっぱなしで放置している間、放電を続けます。しかしそれは過放電となり、ガスの異常発生を招きます。その結果として液漏れが発生します。
乾電池の液漏れをさせてしまう原因としては一番多いのではないでしょうか。管理人の場合もほとんどこれですね…。
逆挿入
乾電池をセットする際に、+とーを逆に挿入してしまうことです。
逆に挿入したら動かないんじゃないの?と思われがちですが、3本、4本とセットするような場合には電気が逆流して流れてしまうケースがあります。
この場合乾電池に負担がかかりますので、ガスの異常発生を招きます。
長期間の通電
過放電と似ていますが、微弱な電流を少しづつ長期にわたって放電し続けることで、化学反応が適切に行われず、ガスが異常発生するケースがあります。
時計やリモコン、時計機能や待機電力のある機器などで多いパターンですね。
新旧電池の混合使用
新しい乾電池と古い乾電池を混合して使用することで、古い乾電池に過放電が起こりやすくなってしまいます。
また、違うメーカー、違う種類の乾電池などでも同様のことが起こる可能性がありますので注意が必要です。
腐食、経年劣化
乾電池の容器自体がさび付きや腐食、劣化して内部のガスが出てしまうケースです。
湿気の多い場所や屋外で使う機器などではこれも考えられますね。
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液漏れを防止するにはどうしたらいいの?
ここまで見てきた乾電池が液漏れしやすくなる原因を基に、液漏れを防止する方法について5つのポイントをチェックしておきましょう!
②長期間使わない機器は乾電池を外しておく。
③電池交換の際は全て同一銘柄の新品に。
④乾電池の挿入方向に注意。
⑤古い乾電池は使用しない。
乾電池をしっかり使い切って交換するのが理想ですが、普段の生活の中でどの電池が切れているかなんてなかなか分かりませんよね…。
目安としては、機器ごとの説明書にある交換時期を確認したり、実際にリモコンの効きが悪い、液晶が薄くなってきたなど、そろそろかな?と思ったら、早めに交換しておくのが良いでしょう。
電池交換の際は全てを同じメーカーの同じ銘柄で統一しておきましょう。
また、長期間使うつもりの無い機器の乾電池は外しておくのが無難です。
おわりに
家庭の中を見直してみると、乾電池って結構使っているんですよね。
一見、100Vコンセントの電化製品でも、時計機能や待機電力のために乾電池が入っていたりします。
時々は乾電池BOXを開けて、乾電池の状況を確認しておき、効きが悪いものやある程度の年数が経過したものについては、潔く交換してしまう方が良いかもしれませんね!
間違っても、テレビのリモコンの効きが悪いなぁ…といって、リモコンをテーブルにコンコン!!と打ち付けて、無理やり使い続けたりとかやめましょうね。
あの時…不精せずに交換していればこんなことには…くっ!!(T^T)
もしも乾電池が液漏れしてしまった場合の処理の仕方については、こちらの記事で詳しく書いていますので参考にしてくださいね!乾電池の液漏れ!?安全に処理するにはどうすればいいの?
それでは今回はこの辺りで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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コメント
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液漏れしたらその電池は使えなくなるんですか?
ピッポさん
コメントありがとうございます。
一度液漏れした電池は安全の面だけではなく、本来の性能が期待できない点や、使用する電化製品への悪影響の可能性も考えると、使わないに越したことは無いでしょうね。仮に使用できたとしても交換されたほうがよろしいかと思います。ご参考に。^^
有難うございます。よくわかりました。
工房 森の苺さん
コメントありがとうございます!
そのように言っていただいて嬉しいです。
こちらこそ、お読みいただきありがとうございました!^^